適格合併でも繰越欠損金が引き継げない

2015.09.04. written by 田中

こんにちは。
MAアウトソーシングのゴリコンです。
前回は適格合併か否かの論点についてまとめました。
今回は、おそらく合併の税務関係でもっとも重要な論点、繰越欠損金を引き継げるかという点についてまとめたいと思います。
まず大前提として、繰越欠損金を引き継ぐ合併は適格合併である必要があります。ただし、以下の条件の全てを満たす場合は、繰越欠損金の引継ぎについて制限が加えられます。(法人税法57条)

①特定資本関係(※)のある法人との適格合併である。
②特定資本関係が、合併事業年度開始の日前5年以内に発生した。
③みなし共同事業要件(当HP「適格合併か否か」の③を参照)ではない。
④被合併法人の特定資本関係事業年度の前事業年度末の時価純資産価額が簿価純資産価額超(含み益)である。
⑤前項の含み益の金額が特定資本関係前の未処理欠損金額未満である。
これらをすべて満たした場合、次の欠損金額は引き継ぐことができません。

A 被合併法人の特定資本関係成立事業年度前の各事業年度で、合併の日前7年以内事業年度に該当する事業年度において生じた欠損金額(青色欠損金の繰越控除の適用により、被合併法人の合併の日前7年以内の事業年度の所得金額の計算上で損金の額に算入されたもの、及び欠損金の繰戻し還付を受けるべき金額の計算の基礎となった金額を除く。Bも同様)
B 被合併法人の特定資本関係成立事業年度以後の各事業年度で、合併の日前7年以内の事業年度に該当する事業年度において生じた欠損金額のうち、特定資産譲渡等損失額に相当する金額からなる部分の金額{特定資本関係成立以前より保有していた資産(被合併法人から引き継いだ資産だけでなく、合併法人が合併前から保有していた資産も含む)の適格合併後の譲渡、評価換え、貸倒れ、除却その他これらに類する事由により生じた損失額のことをいい、合併後に含み損が実現したものを意味する}

※特定資本関係
特定資本関係とは、次の A B いずれかに該当する場合をいいます。
A 2つの法人のうち、いずれか一方の法人が他の法人の発行済株式等の総数の100分の50超の株式を直接または間接に保有する関係
B 2つの法人が同一の者によってそれぞれの法人の発行済株式等の総数の100分の50超の株式を直接または間接に保有される関係

Bの場合の判定は、直接保有の株式の保有割合と間接保有の株式の保有割合を合計した割合によって行われます。

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